アニータ・ポール(彭安儀)は台北で、オーストリア人の父と台湾人の母のもと音楽一家に生まれた。
ウィーン国立音楽大学で学び台湾では有名なピアノ教師である母のもと4歳でピアノを始める。
専攻としてのピアノのほかにフルートと中国伝統楽器の二胡も学び、8歳ですでにバッハとモーツァルトの作品によるリサイタルを行った。
11歳でウィーンに渡り、直後ウィーン国立音楽大学に入学を許可される。最初は同大学の才能のある子供のための準備クラスでアルマ・ザウアーに、のちにエリザベス・ドヴォジャーク=ヴァイスハール、ハインツ・メディモレッツ、アドリアン・コックス、ノエル・フローレス、クリスティアーネ・カライェフの各氏に学び、またフィンランドのピアニストであるマルギット・ラーコネンとオーストリアのコンサートピアニストであるアレクサンダー・イェンナーにも師事した。ピアノ科を最優秀の成績で卒業したち彼女はまたヴォルフラム・ヴァーグナー教授のもとで指揮と作曲も学んだ。
近年はヨーロッパにおいて定期的にソロリサイタルを行っている。バッハ、モーツァルト、ベートーヴェン、ショパン、リスト、プロコフィエフやスクリャービンを主とした古典的なレパートリーの他に、ブーレーズ、武満徹、一柳慧といった現代の作曲家の作品も精力的に取りあげている。また彼女は、グイード・マンクージ、ヴァルター・ヌスグルーバー、ヴォルフラム・ヴァーグナーの各氏の作品の初演も行った。
またソロだけでなく室内楽にも熱心に取り組み、とりわけミヒャエル・フルビー教授とのピアノデュオなど、さまざまな編成で国内外のコンサートに出演している。
2017年5月11日、“Tastenlauf“と題されたコンサートシリーズにおいて、アニータ・ポールはバッハとベートーヴェンの作品およびヴォルフラム・ヴァーグナーの初演作品によるプログラムでウィーン楽友協会におけるデビューを飾り、その後も国内外での数多くのソロコンサートを行い、またベーゼンドルファー・ウィーンからの後援を受ける。
2018年11月8日、彼女はウィーン楽友協会における二度目のソロリサイタルを開催した。
2019年にはヨーロッパ各地でのソロコンサートおよび録音が予定されている。